2021公募増資目論見書

2021年1月29日

各位

会社名 グリーンピープルズパワー株式会社
代表者名 代表取締役 竹村英明
電話番号 03-6274-8660

公募増資による新株式の募集に関するお知らせ

当社は、2021年1月22日開催の当社株主総会及び2021年1月22日開催の当社取締役会において、下記のとおり公募増資による株式の募集を行うことについて決議いたしましたので、お知らせいたします。

1.公募増資により発行される株式の募集の目的

当社は質の高い電気(再エネ比率の高い電気かつ環境負荷の低い電気)の供給を安定的に行うため、自社での電気調達が不可欠と判断し、2018年9月に経済産業省へ小売電気事業登録申請を行い、2019年9月に登録が認められました。2019年12月より自社での電源調達と電源供給を開始しておりますが、自社の質の高い調達電源からの電気と卸電力取引所(JEPX)からの市場調達の電気が、供給全体のそれぞれ半々程度となっています。

本件株式募集により調達した資金の使途は電気の調達に係る決済資金の準備です。
電気の調達に係る決済資金とは、電気の原価である電力仕入代金を発電所に対して支払うものです。ただし市場調達の電気の場合は、市場価格が電気仕入代金となります。また当社の調達電源の大半はFIT制度による認定を受けた再生可能エネルギー発電所(以下「FIT発電所」と言います。)です。FIT発電所の場合は、いったん送配電会社がFIT価格で買取り、当社に特定卸供給するという仕組みとなっています。その供給時に送配電事業者に仕入れ価格を支払いますが、それもまた市場価格と同額にすると法律で定められています。
当社は市場価格については数日後に、FIT発電所からの仕入れについては1か月以内に決済を求められます。その決済における価格が、どちらも市場価格となっており、昨年12月後半から卸電力取引所(JEPX)の市場価格が高騰しており、その影響を当社もまともに受けています。
今年1月には、200円で仕入れて30円(うち仕入れ価格分は10円)で販売するという状況が発生するときもあり、発生する損失分について、一般的な商取引であれば利用者への電気料金に反映することも考えられますが、当面は利用者への電気料金は値上げせず、その間に発生する資金負担について、資金調達で対処することにいたしました。

この間の資金負担額は4000万円以上になることを想定していますが、うち2000万円はFIT発電所の特定卸供給の仕組みから発生しています。この仕組みにおいて想定されている状況は、市場価格がFIT価格よりも安いという前提であり、FIT価格と市場価格の差額を送配電会社が費用負担調整機関から補填されるという仕組みが存在します。今回の状況では市場価格がFIT価格よりも高くなっていますが、これは本来想定しえない状況であり、当社としても関係団体等とともにこの問題に対して、積極的に対応する所存です。
残る2000万円は市場の仕組みにより発生した損失で、FIT発電所からの仕入れと比較して回収そのものはかなり難しいと思っています。しかし、当社が昨年よりのコロナ禍にあっても順調に顧客数を増加できていること、当社の顧客の離脱率が極めて小さいことから、当社で想定している事業計画通りに売り上げを伸ばしていくことは十分可能なことであり、当社として、この損失は経営努力によってカバーしうる金額であると判断しています。
まずは、この1月、2月の決済資金を、今回の増資により確保し、市場価格の高騰という状況に対処していきたいと思います。

なお、2018年3月28日に発行した公募増資(調達額 20,000,000円)は、当初の予定通り発行し、その額のうち約8,000,000円を2018年度の人件費及び広報、営業経費に充当し、2019年3月27日に発行した公募増資(調達額 15,000,000円)は、当初の予定通り発行し、その額のうち約5,000,000円を2019年度の人件費及び広報、営業経費に充当し、2020年7月14日に発行した公募増資(調達額 15,400,000円)は、当初の予定通り発行し、その額のうち約5,000,000円を代理店や企画営業による広報に充当しています。

2.調達する資金の額及び使途

  1. 調達する資金の額(差引手取概算額)
    50,000,000円
  2. 調達する資金の具体的な使途
    上記差引手取概算額5,000万円は、電気仕入れの運転資金に充当する予定であります。
  3. 調達する資金の支出予定時期
    調達資金は、卸電力市場(JPEX)の取引価格が高騰しており、この取引決済が行われる2月には支出が開始されます。
  4. 調達する資金使途の合理性に関する考え方
    今回の資金調達は災害時の緊急避難費用と同じ趣旨になると思います。仕組み上、想定しえない状況が発生することにより、業務するにあたっての必要な資材が失われ、その回復に4000万円以上かかるという状態です。
    しかし、今回の市場高騰は当社として、気温の変化や調達燃料の不足という状況によるものであり、一時的なものと判断しています。また、この市場高騰に小売電気事業者の数多くが影響を受けており、FIT特定卸供給など制度の枠を超えた問題も発生しています。したがって、この状況に対して、政治的な対策がなされる可能性も高いと判断しています。そのような手当が行われれば、損害額の回復も当社の想定よりさらに早くなると考えられます。
    なお、当社としては、このような状況が今後発生した場合でも影響を最小化できるように、今後は卸電力市場の影響を極力減らすことを考えます。そのため、FIT発電所やJPEX(卸電力市場)からの調達に頼らない、独自の非FIT発電所からの電源調達を目指すことで、調達価格の安定化を目指します。非FIT発電所は FIT制度の認定を受けていない再生可能エネルギー発電所で、当社と相対契約で電気の供給を行う発電所です。
    一時的な市場高騰に対して資金調達により対応し、今後は調達価格の安定した非FIT発電所の仕入れ量を増やし、売り上げを確実に増やしていくことで経営の安定化を図ることを目指し、将来的には株主配当という形で株主還元ができるものと考えます。
    したがって、調達する資金使途には合理性があるものと考えます。

3.公募増資申込期間 2021年2月1日(月)~2021年2月10日(水)

4.最近3年間の業績及びエクイティ・ファイナンスの状況

  1. 最近3年間の業績
    当社は小売電気事業者としては、設立から4年を超えました。2019年に小売電気事業者登録、2020年には自前調達した発電所の電気と市場調達した電気を販売しました。「取次」を脱したことで、売上は5,000万円を超え、赤字額は1,500万円にとどまることを見越しており、設立5年で黒字達成という目標にあと一歩と迫っています。2021年中にユーザー数1,000件の達成と、黒字転換が見えてきたところです。
    昨年は新型コロナウィルス感染拡大の中、社内業務を完全テレワーク化し、その体制での営業となりましたが、ユーザー数の伸びは衰えませんでした。新たな広報ツールとして活用したオンラインセミナーには、昨年1年間で延べ1,000人近い参加者を集め、東電エリアに止まらない支援者を獲得しました。当社の顧客数変化を以下にお示しします。
    図1 設立以後の顧客数変化
    設立以後の顧客数の伸び(業務体制をテレワーク化した2020年にも顧客獲得は拡大を続けた。)
  2. 今回のエクイティ・ファイナンスの状況
    公募増資(普通株式)
発行期日2021年2月19日
調達資金の額50,000,000円
募集時における発行済株式数1,068株(2021年1月29日現在)
当該増資における株式数1,000株
募集後における発行済株式総数2,068株

以上

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