2021年秋の市場価格高騰を受けた対応のお知らせ

皆様、いつもグリーンピープルズパワーを応援いただき、誠にありがとうございます。
市場価格高騰で始まり大変なスタートを切った2021年がひと段落したと思ったら、また電力市場では新たな異変が起きています。
2021年10月から市場価格が上がりはじめ、1ヶ月の平均価格は通常の2倍になっています。12月になっても、収束するどころか終わりが見えません。
値上がりの原因が「ブロック入札」という変則的な入札方法にあることはわかっているのですが、政府がこれを禁止するつもりがないために収束の目途が立ちません。
当社としては、基本料金や電気使用料金の値上げをせずに何とかこの状況を乗り越えるために、ユーザーの皆様に以下のお願いをさせていただきます。

1、暖房機器のスイッチを入れる時間を少し早めてください。
この1ヶ月の市場価格の動きでは、6:00~8:00と16:00~18:00の時間帯にピークが出ています。
とくに夕方の方が激しいです。
昼間晴れていれば太陽光発電が頑張り、電気が足りていることで市場価格が下がります。
しかし、太陽の力が少ない明け方と夕方は、ちょうど朝ご飯と夕ご飯の時間帯と重なって、電気が足りなくなり市場価格が高騰していると思われます。
この時期、皆さんが使われる電気の中で、もっとも消費量の大きいものは暖房です。そこで、電気暖房機器のスイッチを朝は6:00前、夕方は16:00前に入れるようご協力をお願いします。
電気機器は立ち上げのときに最も消費量が大きくなるので、その時間を少しずらすことが目的です。
立ち上げてしまえば、後は自動制御で激しい消費の仕方はしません。
どうか無理に我慢せず、効果的な使い方をしていただければと思います。

2、発電原価調整額を暫定措置として「0円/kWh」とさせていただきます。
当社は、化石燃料の価格変動リスクを消費者に押し付ける「燃料費調整額」の適用を廃止し、非FIT再エネと市場価格との差額で割引する「発電原価調整制度」を使用しております。
これまで「−2円/kWh」据え置きで頑張ってまいりましたが、市場価格が下がらない状況下では維持できなくなりました。
大変申し訳ないのですが、12月ご使用分(2022年1月請求分)から、暫定措置として「0円/kWh」とさせていただきます。なんとか当社の経営基盤を確保するためであり、どうかご理解をお願い致します。

3、市場価格高騰が今後も続く場合、発電原価調整額をさらに上げる可能性があります。
市場価格の動きはまだ先が読めません。
電力市場(日本卸電力取引所)の電気は、ほとんどが旧一般電気事業者(東電の場合、現在はJERA=中部電力との合弁会社)から供給され、送配電事業者(東京電力パワーグリット)とも経営的につながっています。市場価格が高騰するのは、旧一般電気事業者によるブロック入札で「売切れ」状態が頻繁に発生しているからです。
「売切れ」を発生させても罰則はなく、むしろ、私たち再エネ新電力が供給しているFIT再エネ電気の仕入価格もインバランス料金も高騰し、送配電事業者には余剰利益が転がり込みます。
利益は、旧一般電気事業者側で増えるので、旧一般電気事業者の発電部門には「売切れ」を発生させまいというインセンティブは働きません。
(※ブロック入札…8時間や10時間をまとめて入札し、30分でも約定しない時間帯があると、すべての電気を売らないという方法)

旧一般電気事業者の中では、発電部門と小売部門が直接電気をやり取りしています。
その内部取引の価格が市場価格より安かったら、発電部門が他の新電力より自社の小売部門を価格的に優先していることになるので、政府は禁じています。(これを「内外価格差の是正」と言う)
その観点からは、市場価格が上昇したときには、旧一般電気事業者の内部取引の価格も同じ価格になっていなければなりません。
そうなっていなければ(旧一般電気事業者だけが安い電気を購入し、新電力にだけ高く売っている)不正ですし、そうなっているなら、旧一般電気事業者も高い価格で購入していることを意味します。
不正でなければ、電気仕入価格が日本全体で上がっているということで、どの電力会社も電気料金が上昇するはずです。当社を含め、新電力が価格を上げないで踏みとどまることは困難ということです。
今後も価格高騰が続く場合は、さらに発電原価調整額を上げる形で対応せざるを得なくなると思います。その見極めは2月に行います。

以上、日本卸電力取引所(JEPX)の動きを受けての当社対応となります。
2022年の夏以降には、非FIT発電所が当社電気の半分以上を占めるようになり、市場価格の影響は少なくなります。その頃までの暫定的な対応として、何卒ご理解ご協力をいただきますよう、心よりお願い申し上げます。

2021年12月29日
グリーンピープルズパワー株式会社
代表取締役 竹村英明

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